採用活動の最初のステップであるターゲット設定。
効率的・効果的に採用活動を進めるためにも非常に重要な工程です。
しかしながら、
「なんとなくターゲットを設定してしまっている」
「ターゲット通りの学生を採用できない」
といった課題を抱えていらっしゃる方もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、採用におけるターゲット設定で必要なステップと重要なポイントについてご紹介します。
なぜ採用においてターゲット設定が必要なのか
そもそも、採用においてなぜターゲット設定が重要なのでしょうか。
その主な理由は以下の4つです。
・ターゲット目線に立つことで最適な広告やコンテンツを作成できる
・ターゲットを絞ることで効率的に施策を行うことができる
・ターゲットの認識を統一することでメンバー間でのずれがなくなる
・PDCAの精度を高めることができる
ターゲットを明確にしないまま採用活動を始めてしまうと、広告やイベントでどのような点を訴求すれば良いのかわからなくなってしまったり、内容に統一感がなくなってしまったりすることがあります。
また、ターゲットがぼんやりとしたまま広告の作成やイベント設計をすれば、上手くいったとしても再現性がなくなってしまうでしょう。
ターゲット設定のステップ
次に、的確なターゲットを設定するためにどのようなステップを踏めば良いかについて解説していきます。
①経営層とのすり合わせを行う
採用は、経営方針に合わせて行っていく必要があります。
例えば、
・今後は海外展開を進めたいので言語力のある人が欲しい
・新しい事業をどんどん作りたいので挑戦心ある人を採用したい
・オールラウンダーを育てたいので長く働いてくれる人を採用したい
など、経営方針によって必要な人材は異なります。
採用活動は人事部だけで進めるのではなく、今後の経営方針と必要な人材について、経営層とのすり合わせを行った上で進めるようにしましょう。
② 活躍している社員の特徴を洗い出す
活躍している社員や周りの社員にヒアリングを行い、共通する要素を洗い出します。
例えば、営業成績1位の社員についてヒアリングを行う場合は、
・どのようなマインドで仕事を行っているのか
・他の社員と仕事の仕方において何が違うのか
・1位を取るために具体的にどのような行動をしていたのか
・なぜそのような行動をしたのか
など、なるべく具体的な話を引き出すようにしましょう。
その結果、以下のような答えが返ってきたとします。
・お客様のニーズや課題を聞いたメモを全て覚えてから再度お客様のもとへ向かっていた
・その理由は以前営業成績一位だった上司に言われたから
これを抽象化し、ターゲットに落とし込んでいくと、
・人のために努力できる
・上司の言ったことを実践する素直さ
などの特徴が挙げられるでしょう。
また、活躍している社員の出身大学や学生時代のコミュニティに共通点がある場合は、そのコミュニティと会社の相性が良いと考えることができます。
そのため、そのコミュニティから探せば自社に合った人材に出会える可能性が高いということになり得るでしょう。
このように、マインドや性格などの特徴に加えて、出身大学や所属コミュニティ、経験など具体的な共通点がある場合はそれらも洗い出しておきましょう。
③ターゲットを設定する
経営方針から考えて必要な人材と、社内で活躍している人材の分析を行ったのち、ターゲットを設定していきます。
ターゲット設定はSTP分析にのっとり、
セグメンテーション→ターゲティング→ポジショニング
のステップを踏んで行っていきましょう。
■セグメンテーション
まずは学生の属性ごとにグループわけを行います。
以下のような要素から詳細にグループわけを行ってみましょう。
・性別や学歴などの属性
・出身地や居住地などの地理的条件やバックグラウンド
・就職活動や仕事に対する考え方などの心理的条件
・就職活動を実際にどのように行っているかなどの行動条件
セグメントはただ細かく切るのではなく、自社の採用に関わるような有意な箇所で切るようにしましょう。
どのグループをターゲットとすべきかについては、先に行った経営層とのすり合わせや活躍している社員へのインタビューなどで得た情報を活用して決定しましょう。
■ターゲティング
次に、ターゲットをより具体的なペルソナに落とし込んでいきます。
ペルソナを設定する際には、ターゲットを「実際にいる人」として、「性別、居住地、出身校、ライフスタイル、好み、家族構成、趣味」などをより具体的に想定するようにしましょう。
ペルソナ設定の目的は、ターゲットをよりイメージしやすくし、社員間で共通の認識を持つことです。ターゲット候補となる人物に対して聞き取りを行い、そのインサイトを反映させると、よりリアルなペルソナを設定することも可能になります。
メンバー間のイメージが統一されることで、広告などの制作物におけるばらつきを減らすことにもつながるでしょう。
■ポジショニング
ターゲットが明確になったら、ターゲットから見た競合や自社の魅力、競合優位性などを考え、言語化していきます。
学生へのヒアリングなどをもとにターゲットが自社を選ぶとしたらどのような理由で選ばれるのかを想定し、適切な採用プロモーションに繋げましょう。
ターゲット通りの人材が採用できないときは
上記で紹介した手順を踏んでターゲット設定を行ったとしても、
・ターゲット設定に無理がある
・ターゲットに合った訴求ができていない
などの問題点があり、採用がうまく進まない場合もあります。
ここでは、これらの問題点の対策として、ターゲットを決める際のポイントをご紹介します。
現状とのギャップを考える
ターゲットを設定しているがターゲット通りの人材を採用できていない場合は、どこに問題があるのか分析しましょう。
ターゲットにあった人材が採用できない要因としては、主に以下のようなことが考えられます。
・ターゲットの数が少なすぎる
・同じくする採用競合が強い
・ターゲットとなる学生と接触できる機会が少ない
課題を特定したうえで、採用ターゲットが現実的になるよう対策を行いましょう。
・ターゲットを広げる
・競合と差別化できる自社にしかない魅力を見つける
・新たなイベントに参加する、SNSを利用するなど接触機会を広げる
ターゲットから見た自社の魅力を分析する
採用における広告やコンテンツを制作する際には、設定したターゲットに合わせた内容にすることが重要です。
そのために、ターゲット設定の段階で以下のようなことを行っておくと良いでしょう。
・社内で活躍する社員にヒアリングを行う際、入社の決め手となったポイントを聞いておく
・ターゲットとなる人物に、会社選びの際に重視するポイントについてヒアリングを行う
最後に
ターゲット設定は採用活動を効率的・効果的に進めるために不可欠です。
ターゲット設定に問題があると感じている方は、
・経営方針に合ったターゲット設定
・活躍している社員へのヒアリング
・競合との差別化を図る
・ターゲットの数が現実的かどうか調べる
などの対策をとってみてください。
また、ターゲットを設定したあとは、ターゲットに合ったメッセージを一貫して発信していくことも重要です。
・どのような魅力を訴求すれば良いのか
・発信するメッセージやコンセプトはどのように決めれば良いのか
・どのチャネルを使えば良いのか
などでお悩みの方は、本サイトを運営するGame Changers LLCにお気軽にご相談ください。