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「OKR」をわかりやすく解説!基本とメリット・デメリットとは

GoogleやFacebookなどの大企業が取り入れたことで注目を集めているOKR。

「名前は知ってるけどちゃんと理解できていない」
「自社で導入するべきかどうわからない」

という方もいるのではないでしょうか。

OKRは組織の目標管理方法として優れた点もありますが、組織の特徴によっては運用がうまくいかなかったり、かえってモチベーションが下がってしまったりする可能性もあります。

そこで本記事では、以下の内容をご紹介します。

OKRの導入を検討している方は参考にしてみてください。

OKRとは

OKRとはObjectives and Key Results」の略で、直訳すると「達成すべき目標と目標達成のための主要な成果」となります。

この言葉だけではピンときませんよね。

結論から言うと、OKRの最大の特徴は組織の目標・チームの目標・個人の目標がリンクするという点です。

詳しく説明していきましょう。

OKRの特徴

OKRは、Object(目標)とKey Result(成果指標)の二つの要素からなります。Object(目標)は定性的な目的・向かっている方向であり、Key Result(成果指標)はObjectを達成するために必要な定量的な指標となります。

組織全体のOKR・チームのOKR・個人のOKRは互いに共有され、リンクするように設定されます。そうすることで、会社全体として一つの目標(Object)に向かっていくことができるのです。

実際の例を見てみましょう。
ウェブ上でサービスを提供している会社で、インターネット上でのプロモーションを担当しているチームだとします。

会社全体の目標に基づいてチーム・個人としても定性的な目標(Object)を設定していくということですね。

OKRの目標設定ポイント

目標(Object)を設定する際のポイントは以下の4 点です。

定性的である
②全社を挙げて取り組んで7割達成できる程度の挑戦的な目標である
③メッセージ性が強く魅力的でワクワクする目標である
1か月~四半期で達成する目標である

数値目標だけを追いかけているとモチベーションが続かない場合もあります。また、会社のビジョンや理念は大きすぎて実感がわかないことがあるでしょう。

そこでOKRでは、定性的でありながらも社員にとって身近な、少し先の未来における定性的な目標を設定します。

一方、成果指標(Result)のポイントは以下です。

定量的な指標である
一つの目標(Object)に対して設定する成果指標(Result)は3つ程度にする
③達成可能性は6割程度の高い目標

成果指標(Key Result)は、目標(Object)をもとに定量的に設定していきます。こちらも達成可能性としては6割くらいの、やや高めの目標にしましょう。

目標を設定する際には、会社全体の目標、チームの目標、個人の目標の順に設定していきます。

そして組織全体の目標はもちろん、個々人の目標も組織内で共有することも、OKRの特徴です。

目標の評価方法

目標(Object)や成果指標(Key Result)は1か月~四半期のスパンで設定し、目標の見直しを行います。

成果指標(Key Result)の達成度にパーセンテージや0-1.0点で点数をつけ、その平均値を目標(Object)の達成度とします。

また、6-7割の達成を前提としていることがOKRの特徴です。

OKRのメリット・デメリット

OKRの特徴や目標設定の方法について簡単に説明しました。では、OKRを導入することでどんな効果が得られるのでしょうか。

OKRのメリット

OKRのメリットとしては、以下の3点が挙げられます。

①従業員のエンゲージメント向上
②高い目標を掲げられる
③目標の明確化による生産性向上

①:従業員のエンゲージメント向上

OKRを導入することで、個人の目標と会社の目標がつながります。
そのため、一人ひとりの会社に対する貢献意識や会社のビジョンに対する理解が深まることが期待できます。
また、組織の目標や個人の目標が社員間で共有されることでコミュニケーションが活発になることもメリットといえるでしょう。

②:高い目標を掲げられる

OKRでは高めの目標を設定することが前提となっています。個人やチームとしてもチャレンジングな目標を立てることができますし、組織全体としても大きな進歩を見込むことができます。

③:目標の明確化による生産性向上

日々の業務は目標に直結するものばかりではありません。そのため、社員は優先順位をつけながら仕事に取り組むことが必要となります。OKRによって目標が明確化されることで、社員は優先順位をつけて効率よく仕事を進めることができるようになります。

OKRのデメリット

一方、OKRが向いていない場合や導入することによるデメリットもあります。デメリットを確認して自社で導入するべきか検討してみてくださいね。

①企業によっては不向きな場合もある
②定着するまでに時間がかかる
③高めの目標を設定することでモチベーションが下がる社員もいる

①:企業によっては不向きな場合もある

OKRを導入すれば、定期的に目標を設定・共有・振り返りをすることが必要になります。人数が少なく一人の社員が複数の業務を兼任している場合や業務が多忙な場合は向いていないといえるかもしれません。

②:定着するまでに時間がかかる

新たにOKR導入する場合、仕組みを理解してもらったりこれまでの習慣を変えたりする必要があります。場合によっては新しいコミュニケーションツールを導入することも必要になるかもしれません。そのため、定着に時間や工数がかかることは考慮しておきましょう。

③:高めの目標を設定することでモチベーションが下がる社員もいる

メリットの一つとして高い目標にチャレンジできることを挙げましたが、これはかえって社員のモチベーションを下げてしまう可能性もあります。
着実に目標を達成することでモチベーションが上がるという人もいるでしょう。会社の文化に合わせて導入を検討することが必要です。

④人事評価と結びつけにくい

OKRは未達に終わることが前提となっているため、人事評価と結びつけることは難しい評価制度でもあります。

特に、OKRのKR(Key Result)は定量的な成果ですが、O(Object)は定性的な目標です。その達成度は抽象的で解釈に依存してしまうので、評価者と被評価者の間で温度感の違いが出てしまうこともあります。

OKRを人事評価にもつなげるときはこの点に注意しましょう。

OKRが向いている企業とは

OKRを導入することによるメリットが大きい企業とはどのような企業なのでしょうか。

結論から言うと、OKRは高速的かつ発展的な成長フェーズにある企業に向いているといえます。

MBO等の業績評価指標(KPI)から個人に落とし込まれた目標では、学校のテストのように100点をmaxとする枠組み内でしか活動が生まれない傾向があります。そのため、こうした評価制度は事業転換等の会社がゴロっと変わる動きをするときには身動きがとりにくい評価制度といえるでしょう。

一方OKRでは、会社全体の目標から細分化されてきた定性的目標を配置し、尚且つ高い目線を置くという特徴を持ちます。そのため事業転換などの変化フェーズにおいて、有効な目標管理方法といえるでしょう。

日本では、メルカリやサイバーエージェントなどのIT系で伸びた企業が導入して成功しています。

OKR導入の手順

OKRの特徴やメリットを踏まえて導入を検討している方は、導入手順を確認してみてください。OKRの導入手順は以下のようになっています。

①組織全体のOKRの設定
②チーム・個人のOKR設定
③共有・進捗確認

組織全体のOKR設定

まずは、組織全体の目標(Object)を設定します。この時に、上で紹介した4つのポイントを意識しましょう。

定性的である
②全社を挙げて取り組んで7割達成できる程度の挑戦的な目標である
③メッセージ性が強く魅力的でワクワクする目標である
1か月~四半期で達成する目標である

具体的な組織全体の目標(Object)はこんな感じです。

 組織全体のKey Resultの例  

  • ○○のサービスのシェアを業界一位にする
  • ●●の商品の知名度を上げる
  • △△のサービスのリリースを成功させる
  • 次に組織全体の目標(Object)に基づいて成果指標(Key Result)を設定します。成果目標(Key Result)を設定する時のポイントは以下の3点でした。

    定量的な指標である
    一つの目標(Object)に対して設定する成果指標(Result)は3つ程度にする
    ③達成可能性は6割程度の高い目標

    例として、上で示した組織全体の目標(Object)の一つめに対応した成果指標を3つほどあげてみます。

     組織全体のOKRの例  

  • ○○のサービスの新規登録数を〇件増やす
  • ○○のサービスの利用率を〇%にする
  • シニアの利用者数を〇件増やす
  • チーム・個人のOKR設定

    組織全体のOKRをもとに、チームのOKRと個人のOKRを設定していきます。
    この時も上で説明したポイントに沿って設定するようにしましょう。

    また、設定した組織のOKRとの一貫性を持たせましょう。

    共有・進捗確認

    目標を組織内で共有するのもOKRの大きな特徴です。組織全体のOKRや個人のOKRを共有し、進捗確認をこまめに行っていきます。

    ここでは、その主なやり方として週初めに行うチェックインMTGウィンセッションについてご紹介します。 

    【チェックインMTG】

    週の初めにOKRの進捗報告や達成見込みなどを共有するのがチェックインMTGです。

    OKRにおけるチェックインMTGでは以下のような内容を話し合い、方向性を確認します。

    ①OKRの進捗具合
    …〇%達成している→今週は〇%までもっていく
    ②自信度
    …個人やチームとしての達成に対する自信度を1-10で共有します。
    定量的に評価する進捗具合に対して、自信度は定性的に評価します。自信度をもとに、必要があれば目標の修正を行います。
    ③課題
    …目標達成に向けた課題とそれに対する解決策を共有します。課題を個人やチーム間で共有することで、協力して解決できる部分は協力できるようになります。
    ④今週の具体的アクション
    …目標あるいは修正後の目標の達成に向け具体的にどんなアクションを取るのかを共有します。MTGの中で他チームとの協働など新たなアクションが決まった場合は追加します。

    【ウィンセッション】

    週末には、ウィンセッションで進捗を評価し合います。ウィンセッションはプラスの面や進捗をお互いに褒め合い、モチベーションを高めるためのものです。

    OKRは原則目標が高く設定され、達成できないことも多くなります。ウィンセッションはモチベーションが下がらないようにするための大切な機会です。

    まとめ

    OKRの特徴やメリット・デメリット、導入方法について紹介しました。OKRの基本的な事項がご理解いただけだでしょうか。

    今回はチェックインミーティングとウィンセッションを紹介しましたが、そのやり方は企業によってさまざまですし、これらの他にも1on1の面談を頻繁に行っている企業もあります。

    OKRを導入・定着させ、最大の効果を発揮するには、企業の文化に合わせて制度を作っていくことが大切なのです。

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